バブル崩壊直後のことです。サラリーマンだったその当時、兜町を歩いていたら、
どこからともなく不思議な歌が流れて来ました。
しかし、どこかで聞いた記憶があります。しばらく考えた後「あ、あの曲だ」と
思い出しました。以前見たウンタマギルーという映画の中で流れていた歌でした。
歌っているのは、テルリンの愛称で知られる照屋林助という沖縄のタレント・
歌手で、風刺・パロディを得意にする人だという事をその時初めて知りました。
このドルドルドンは、ニクソンショックを機に、ドルの価値が下がったことを
ネタに、金融とは水物だということを風刺した歌です。想像するに、バブル
崩壊後に株で大損した人が、兜町で流していたのでしょう。
それ以来、この林助さんに俄然興味が湧きました。CDを集めたり、関係書籍
を読んだり、NHKで紹介された番組を見て知識を深めていきました。
そして、その率直で先駆的な考え方、物言いには、改めて共感を覚えました。
ちなみに、林助さんは惜しくも2005年に亡くなりました。